退職はもったいない。結婚・出産後の女性医師へおすすめの働き方

調査によると、結婚や出産などを機に退職する女性医師が多く存在します。激務で知られる医師の仕事と、家事や子育て、これらをうまく両立させるのは難しい。そんな現実がデータからは見て取れます。

一方で、一度職を離れた女性医師が、非常勤やスポットアルバイトなどの柔軟な働き方を選択することで、再び医師の仕事に復帰しているのも事実です。

そこで本記事では、結婚・出産を経験した女性医師がどのような形で仕事を継続、または復帰するのか、事例を交えながら、おすすめの働き方を詳しく紹介します。

結婚や出産を機に退職してしまう医師はどのくらい?

結婚・出産を機に退職を選ぶ女性医師は多い


厚生労働省の公表している資料「令和2年 医師需給推計の結果」によれば、男性医師の就業率が20代から50代にかけて緩やかに下降していくのに対し、女性医師の就業率は、20代から大きく下落します。そして30代後半で最低値(75%)を記録した後、男性医師の場合とは逆に、今度は緩やかに上昇していきます。

画像出典:厚生労働省「令和2年 医師需給推計の結果」

この背景には、「結婚」「出産」等のライフイベントの影響があることは明らかです。

日本医師会男女共同参画委員会・日本医師会ドクターサポートセンターがまとめた「女性医師の勤務環境の現況に関する調査報告書」(令和7年12月)によると、全女性医師の36.1%が「休職・離職経験がある」と回答しており、その理由に「出産」77.5%、「子育て」58.2%、「配偶者・パートナーの転勤に伴う」12.0%を挙げているのです。

参考:「女性医師の勤務環境の現況に関する調査報告書

しかし、一度退職した女性医師は、そのまま医師の仕事を諦めてしまうわけではありません。子育てなどが一段落した後、自身の生活環境に合った形での復職を目指す女性医師が数多く存在します。

30代後半まで下落を続けた女性医師の就業率が、その後、緩やかに上昇していくのは、その表れと言っていいでしょう。

結婚・出産後の女性医師におすすめの働き方

退職はもったいない。結婚・出産後でも医師として働ける

「医師として働きながらでは、家事・育児の時間の確保は難しい…退職するしかないのか…」と、一度は仕事の継続を諦めてしまう女性医師。しかし、長年の勉強の成果をもって国家試験をパスし、初期研修を終えてやっと手にした医師の仕事は、国家資格による専門職中の専門職です。このまま永遠に医師としてのキャリアを閉ざすのではなく、どうにか自分のライフスタイルとマッチする形で仕事を継続、または復職したいと考えるのは当然です。

医師の仕事は、もともと他の仕事に比べて兼業、副業が多い職種です。常勤の勤務先を持ちながら、アルバイトやスポットの勤務を組み合わせて働く医師が多く存在します。

そこで、常勤ではなく「非常勤」という勤務形態に着目すると、これは結婚・出産などのライフイベントで生活環境が変わった女性医師が選択候補に入れるべき働き方だと言えます。

「非常勤」での仕事継続または復帰を検討するためには、まずは非常勤における「定期非常勤」と「スポット」の違い、待遇や社会保障の面における常勤との違いなどをしっかりと把握し、どういう形の「非常勤」が自分のライフスタイルに合っているのかを調べる必要があります。

▼「非常勤」について学ぶためのおすすめ記事

さらに、「非常勤」についての知識を深めるのと同時に、実際に「非常勤」で家事・育児と仕事を両立し、自身のワークライフバランスを追及した先輩の経験を学ぶことも重要です。そんな先輩の事例については、以下の記事をご覧ください。

▼非常勤という働き方を選択した形成外科・皮膚科の女性医師の事例

収入アップ・経験値アップを目指すなら、アルバイトという選択肢もある

いったん「非常勤」で復帰を果たしつつ、さらに無理ない範囲で収入アップも目指したい、経験を積む機会が少ない分それを補いたい、といった希望がある場合、非常勤勤務に「スポットアルバイト」を組み合わせるのも有効です。

毎回決められた曜日・時間で勤務時間を増やすのは無理でも、その都度家庭の状況を見て、余裕があるときに仕事を入れられるのが、スポットアルバイトのメリットです。そして1日単位の勤務で日給をもらうスポットアルバイトは、賃金の単価としては常勤より高く設定されるケースが多く、得られる収入が1日あたり10万円(診療科や勤務条件による)になるケースもある点も魅力の一つです。

スポットアルバイトには、いつも自分の都合のいい日時に仕事があるわけではない、毎回勤務環境が変わる、といった注意点もありますが、この勤務形態をうまく活用することが、上手にワークライフバランスを充実させることにつながると言えます。

▼スポットアルバイトのメリットや求人の選び方はこちらの記事で

結婚・出産後の仕事選びを後悔しないために

結婚・出産・子育てなど、ライフイベントが連続し、ただでさえ時間の少ない中で、じっくりと自分の仕事のについて考えるのは、なかなか難しいものです。

しかも、実際に候補となる医療機関に応募する際は、相手先の労働環境の確認、待遇に関する交渉など、さらにやることが増えて精神的にも切迫することが珍しくありません。

そんな時は、うまく専門家を活用することが大切です。医師向けの人材紹介会社に登録すれば、エージェントに面倒な交渉ごとを任せることができ、また専門家としての客観的な意見を挟むことで、結果的により満足できる就職・転職を実現することができます。

最後にもう一例、非常勤やスポットアルバイトなどの業務形態ではなく、「産業医」という働き方を選んでワークライフバランスを充実させた女性医師の事例をご紹介しましよう。

産業医は、病院やクリニックで診療を行う臨床医と違い、企業などに属して予防を中心とした役割で従業員の健康障害やその重症化の予防、再発防止、健康状態の把握や教育を行います。

▼2児の母と医師、悩みながらもキャリアを築いてきた先輩の事例

こうした先輩の姿も参考にしつつ、ぜひご自身の納得する、結婚・出産・育児を乗り越える働き方の実現を目指してください。

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