厚生労働省の調査によれば、従業員10人以上の医療機関で働く常勤医師のボーナス平均額は、1,164,100円です。
本記事では厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」のデータをもとに、年齢別や勤続年数別などの視点から医師のボーナス事情を調べました。
さまざまな視点から見る、医師のボーナス平均額は?

勤務医のボーナス平均額は、1,135,700円
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(※)によると、従業員10人以上の医療機関において常勤として働く医師の年間賞与その他特別給与額(ボーナス)の平均額は、1,164,100円となっています(平均年齢:45.7歳、平均勤続年数:7.8年)。
医師が毎月決まって受け取る給与は 一般企業で働くサラリーマンと比べて高水準ですが、ボーナスについてはそれほど高い水準ではないということが分かります。
(※)本調査では、調査対象が従業員10人以上の事業所(病院、クリニック、老健施設など)の常用労働者に限定されているため、10人以下の事業所で勤務している医師は調査対象に含まれていない。
年齢別にみる、医師のボーナス平均額
続いて、年齢で切り分けた勤務医のボーナス平均額を確認していきましょう。
| 年齢 | 年間賞与その他特別給与額(円) |
|---|---|
| 20~24歳 | 41,500 |
| 25~29歳 | 189,200 |
| 30~34歳 | 452,700 |
| 35~39歳 | 1,259,800 |
| 40~44歳 | 1,456,500 |
| 45~49歳 | 1,593,600 |
| 50~54歳 | 1,577,600 |
| 55~59歳 | 1,704,000 |
| 60~64歳 | 1,923,800 |
| 65~69歳 | 943,900 |
| 70歳~ | 914,800 |
上記のように、医師が受け取るボーナスの金額はおおむね年齢に比例して高くなる傾向がみられます。
◆20代医師のボーナス平均額は、41,500円~189,200円
20代の医師のボーナス額が低い理由は、医学部を卒業して研修医になるのが最短で25歳であること、加えて医局人事による異動や転勤も多いことによってボーナスの支給要件にある勤務継続期間を満たさないケースが多いためと推測されます。
◆30代医師のボーナス平均額は、452,700円~1,259,800円
専門医の資格などを取得してよりスキルを高めていく30代では、20代と比べてボーナスの支給額が格段に増えています。
30代後半の医師になると、100万円を超える金額のボーナスを受け取る医師が多くなるようです。
◆役職に就く40~50代医師のボーナス平均額は、100万円台後半など高額に
40代では、部長や診療科長などの役職に就く医師も多くなるため、さらにボーナスの支給額は増加します。
50代になると、指導的な立場や病院内の重要ポストに就く医師も出てきます。それに伴って毎月決まって支払われる基本給やボーナス支給額も増えるので、経済的なゆとりを感じやすい年代だといえるでしょう。
医療機関の規模別にみる、医師のボーナス平均額
さらに、医療機関の規模別に医師のボーナス平均額を比較してみました。
一般的に医師の年収は、クリニック・診療所>民間病院>基幹病院・大学病院といったように、医療機関の規模と反比例して高くなるといわれます。
ボーナスについても、同じ傾向がみられるのでしょうか。
| 従業員(常用労働者)数 | 年間賞与その他特別給与額(円) |
|---|---|
| 10~99人 | 230,300 |
| 100~999人 | 1,016,700 |
| 1000人~ | 1,336,400 |
今回の調査結果においては、医師のボーナスは医療機関の規模に比例して支給額が高くなるという傾向がみられ、従業員数が100名を超える医療機関ではボーナス支給額が100万円を超えています。
勤続年数別にみる、医師のボーナス平均額
最後に、1つの医療機関における勤続年数別にみた医師のボーナス平均額を調べました。
| 年齢 | 勤続1年以下 | 勤続1~4年 | 勤続5~9年 | 勤続10~14年 | 勤続15年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 20~24歳 | 41,500 | – | – | – | – |
| 25~29歳 | 61,700 | 249,600 | 157,200 | – | – |
| 30~34歳 | 117,800 | 412,700 | 539,600 | 0 | – |
| 35~39歳 | 166,900 | 768,000 | 1,440,800 | 1,490,900 | 1,307,400 |
| 40~44歳 | 600,400 | 2,016,600 | 2,475,000 | 703,700 | 1,624,300 |
| 45~49歳 | 0 | 1,308,900 | 2,287,000 | 2,580,800 | 1,510,800 |
| 50~54歳 | 0 | 1,164,700 | 864,900 | 2,533,100 | 1,582,800 |
| 55~59歳 | 809,000 | 60,700 | 914,500 | 1,684,700 | 1,758,000 |
| 60~64歳 | – | – | 2,437,900 | 1,086,000 | 1,970,400 |
| 65~69歳 | 72,200 | 2,132,000 | 3,411,500 | 815,700 | 925,300 |
| 70歳~ | – | – | 89,000 | 1,420,600 | 915,600 |
| 全年齢平均 | 103,900 | 469,900 | 913,500 | 1,364,500 | 1,570,400 |
上記のように、おおむね勤務勤続期間に比例してボーナス支給額は増加する傾向がみられます。
年代にかかわらず、同じ勤務先で長く働くことはボーナス支給額に影響があることが推測されます。
年俸制で契約している場合など、ボーナスが無いケースも
なお、ボーナスの支給を行っていない医療機関もあるので注意が必要です。
特に医師と医療機関の間で「年俸制」という形で雇用契約を結ぶ場合には、ボーナスが支給されないというケースが多くなっています。
「年俸制」とは、給与の金額を1年単位で決める給与形態のことです。
ボーナスが支給されない分、もともとの基本給が高く設定されており、年収としてみるとボーナス支給がある医療機関と大きな違いがみられない場合が大半です。
1年間で受け取る賃金の見通しが立つため、長期的な計画が立てやすいのがメリットです。
一方で、業績による評価が賞与として反映されないというデメリットもあります。
年俸制を採用している医療機関の求人を検討する際には、ボーナスの支給実績を事前に確認しておきましょう。
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医師がボーナスを増やすための方法・3選

最後に これまでご紹介したデータを踏まえて、医師がボーナスを増やすための方法をまとめてみました。
医師がボーナスを増やすための方法①長く勤務し、役職に就く
上述でご紹介したように、医師のボーナスは 同じ医療機関での勤続年数を重ねることで支給額が高くなる傾向がみられました。
また、勤務を重ねて診療部長や副院長、院長といった役職に就任をすることも、ボーナスの支給額に影響が大きいとされます。
医師がボーナスを増やすための方法②実績がボーナスに反映される勤務先に転職する
もし今の勤務先ではなく「転職してボーナスの支給額を増やしたい」という場合には、担当した患者数や保有する資格などがボーナスに反映されるような勤務先を選ぶと良いでしょう。
医師がボーナスを増やすための方法③転職エージェントに条件の確認や交渉を依頼する
なお一般に公開されている医師求人では、ボーナスに関する詳しい情報が開示されていないケースも多くあります。
しかし、待遇面に関する質問は「直接聞きづらい」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
このようなときに多くの医師が活用しているのは、医師専門の転職エージェントの情報収集力や医療機関への交渉力です。
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