医師の履歴書の書き方は?非常勤・アルバイト応募にも使える基本と注意点

医師として非常勤やスポットバイトへの応募を検討する際、「履歴書はどう書けばいいのか」と悩む先生は少なくありません。非常勤やスポットの求人でも書類選考はあります。求人によっては書類選考のみで決まることがあるため、提出する書類が唯一の判断材料となります。そのため、しっかりと準備して少しでも良い印象を与えられるようにしたいものです。

この記事では、医師の履歴書に記載すべき基本項目と書き方のコツ、採用側に特に見られやすいポイント、非常勤応募ならではの注意点をまとめて解説します。

医師履歴書に記載する基本的な項目と書き方

履歴書の記入はパソコン・手書きどちらでも可とする医療機関が多いですが、指定がある場合はその指示に従いましょう。

履歴書に記載する主な項目と、その書き方を解説します。

写真

写真は採用担当者が最初に目にする項目の一つです。写真の裏面には氏名を記載しておきましょう。写真は3カ月以内に撮影したものを使用します。撮影するときはジャケット着用など清潔感のある服装を心がけましょう。

最近はショッピングモールなどにあるカメラ専門店やフォトスタジオでも手軽に証明写真が撮影できます。印象良く仕上げたい場合はプロに撮影をお任せしましょう。

氏名・住所・連絡先

住所はマンション名・部屋番号まで省略せず、正式に記載します。連絡先は日中つながる番号を記入し、メールアドレスはフリーメールでも構いませんが、現職のアドレスを使うのは避けましょう。

学歴

学歴は高校卒業から記載するのが基本です。学校名・学部名は正式名称を使い、長くなる場合は2行に分けて読みやすさを優先しましょう。学校名が変更されている場合は新名称も補記します。

職歴

勤務した医療機関名・診療科・在籍期間を時系列で記載します。医療機関名が変更されている場合は新名称を補記し、雇用形態も添えると採用担当者が状況を把握しやすくなります。

資格

医師免許の取得年とあわせて、医師番号を必ず記載しましょう。認定医・専門医・指導医などを取得している場合は、資格名と取得年もあわせて記入します。

志望動機

複数の医療機関へ応募する場合も、応募先ごとに内容を変えるのが基本です。語尾は「です・ます調」に統一しましょう。

本人希望欄

特に希望がなければ「貴院の規定に準じます」と記載します。勤務曜日や日数など条件がある場合は、理由とともに簡潔に記しましょう。

医師履歴書で特に見られやすいポイント

履歴書の各項目の中でも、採用担当者が特に注目しやすい箇所があります。以下の3点は丁寧に整えておきましょう。

資格欄は医師番号・専門医まで正確に記載する 

医師番号を記載しておくと、採用側が医師免許の確認をスムーズに行えます。

また、エムステージが転職経験のある医師を対象に行った調査によると、過半数にあたる50.3%の医師が「専門医・指定医などの資格」が転職活動において有利に働いたと回答しています。資格があれば選考時のアピール要素になります。認定医・専門医・指導医を取得している場合は、取得年とあわせて漏れなく記載しておきましょう。

▼実際の医師の声

「専門医資格は客観的なもので先方にもわかりやすいと思う」(50代・眼科)

職歴は診療科・雇用形態・医局人事まで明記する

複数の勤務先が並ぶ場合も、各施設の診療科・在籍期間・雇用形態を明記しましょう。医局人事による異動がある場合は「医局人事による異動」と記載すると、採用担当者に経緯が伝わりやすくなります。

志望動機は施設の診療方針と自分の経験を結びつけて書く

志望動機は、履歴書の中で特に内容が問われる項目です。応募先が注力する診療分野をふまえたうえで、自分のスキル・経験との接点を具体的に伝えましょう。

志望動機は応募先への関心度を示す箇所でもあります。同じタイミングで複数の求人に応募する際でも使い回しは避け、求人ごとに作成することをおすすめします。

非常勤応募で履歴書を書くときの注意点

非常勤・スポット応募では、常勤転職とは異なる経歴の書き方が求められる場合があります。以下の点に注意して作成しましょう。

日付は提出方法に合わせて正しく記載する

日付は持参なら面接当日、郵送なら投函日、メール送信なら送信日を記載します。年号は履歴書全体で西暦・和暦を統一し、修正液の使用は不可です。提出前に誤字脱字・空欄・写真の貼り忘れがないか最終確認しましょう。

複数の非常勤職歴を記載する場合は直近・主軸の診療科がわかるよう整理する

非常勤を複数掛け持ちしている場合は、それぞれの勤務先・診療科・在籍期間を時系列で記載しましょう。「非常勤」「スポット」など雇用形態も添えることで、採用担当者が経歴全体を把握しやすくなります。特に直近・主軸の診療科が伝わるよう整理しておくことが大切です。

空白期間やブランクは事情を一言添えて空欄を避ける

育休や産休、留学などでキャリアにブランク(空白期間)がある場合は、履歴書にその理由を明記し、空欄のままにしないことが鉄則です。理由が書かれていないと、採用担当者に「何かトラブルがあったのだろうか」と不要な懸念を抱かせる原因になります。

採用担当者の疑問や不安をきれいに和らげるために、履歴書には以下のポイントを意識して一言添えておきましょう。

  • 具体的な理由: 「育児休業取得」「留学」など
  • ブランク中の活動: 研修への参加、学会活動、自己研鑽などがあれば補記
  • 復職への意思: 現在の状況や、勤務に対する前向きな意欲

実際、エムステージ社が実施した「『医師の育休』に関するアンケート」でも、「復職時期を明確にしておけば、育休自体は取得しやすい職場環境のため、今後も取得希望者は増えるのではないか」(40代・健診、ドック)という意見があり、復帰に向けた意思や時期をクリアにすることの重要性がうかがえます。

履歴書を通じて現在の状況や条件を誠実に伝えておけば、たとえブランクがあっても採用側にもネガティブな印象は持たれづらくなります。

医師の履歴書に関するQ&A

医師が履歴書を作成する際に抱きがちな疑問をまとめました。

非常勤応募でも履歴書は必要ですか?

書類選考を設けていない医療機関もありますが、非常勤・スポット応募でも履歴書の提出を求められる場合があります。特に単発のスポット勤務の場合、勤務先の医療機関へ直接提出するのではなく、求人紹介サービスへの会員登録や稼働手続きの際に、書類の提出や医師免許の確認を求められるケースが一般的です。いつでも提出できるよう事前に整えておくと、急な好条件求人にもスムーズに応募できます。

職務経歴書との違いは何ですか?

履歴書は氏名・学歴・資格など基本情報を証明する書類です。一方、職務経歴書は症例数・手術件数・自己PRなど、履歴書では伝えきれない実績やスキルを詳しくまとめる書類です。医師の採用で職務経歴書の提出を求める医療機関はまだ少数ですが、求められる場合に備えて準備しておくと万全です。

手書きとパソコンで作成、どちらがよいですか?

パソコン・手書きどちらでも可とする医療機関が多く、パソコンでの作成でマイナスになることは基本的にありません。複数の医療機関に応募する場合は、日付や志望動機を変更するだけで使い回しやすいパソコンでの作成が効率的です。ただし手書きを指定されている場合はその指示に従いましょう。

専門医資格がない場合、選考で不利になりますか?

資格の有無だけで合否のすべてが決まるわけではありません。資格がない場合は、これまでの診療経験や対応可能な症例・手技を職歴欄や自己PRなどで具体的に伝えましょう。

医師の履歴書の書き方を押さえて、非常勤・アルバイト応募の準備を整えよう

この記事では、医師履歴書の基本的な書き方から、採用側に見られやすいポイント、非常勤応募ならではの注意点まで解説しました。

医師の履歴書は、写真・学歴・職歴・資格・志望動機など基本項目を正確に記載することが出発点です。特に資格欄・職歴欄・志望動機は採用側が重視しやすい項目であり、非常勤応募でも丁寧に整えておくことが選考通過につながります。