医師の転職面接で「うっかりNGな言動を取って落ちてしまわないか」と不安を感じる方は多くいます。
医師の面接で落ちる主な理由は、協調性や定着性に懸念を持たれるためです。つまり、人柄や態度、話題に関するNGを避けることで、合格する可能性は大きく高まります。
本記事では、医師が転職面接で避けるべきNG行動・言動や好印象につながる言い換え例、条件交渉の進め方などを解説します。
<本記事のまとめ>
- 医師が面接で落ちる主な原因は、スキル不足より「協調性」と「定着性」への不安
- 服装・態度・話題のNGは、第一印象に直結するため事前に対策しておく
- 不満や条件要求はそのまま伝えず「実現したいこと」や「貢献意欲」に言い換える
- 直接の条件交渉は面接で切り出さず、転職エージェントに任せるのがおすすめ
目次
【結論】医師が転職面接で落ちる主な理由は「協調性・定着性」のなさ

医師は売り手市場のため、スキルや経歴”だけ”で落ちるケースはそう多くありません。むしろ「ちゃんとチームで働けるか(協調性)」と「すぐ辞めないか(定着性)」の懸念で落ちる可能性が高いといえます。
とくに、面接で以下のような言動をしてしまう医師は、円滑なコミュニケーションが難しいと判断され、見送りになりやすい傾向があります。
- 黙ってしまいあまり話さない
- 話すときに目を合わせない
- 自分から過度に話しすぎる
面接は、面接官が応募者の人間性を見るための機会です。避けるべきNG行為や発言を確認して、しっかり対策しましょう。
医師の面接でNGな服装の例2選

医師の面接でNGな服装は、大きく以下の2つです。
- ジャケットなしやラフすぎる服装
- 清潔感や身だしなみの乱れ
1. ジャケットなしやラフすぎる服装
非常識なカジュアルすぎる服装は、それだけでネガティブな第一印象を与えます。短パンやTシャツなど、ラフ過ぎる格好は控えましょう。
面接に着ていく服は、スーツまたはジャケットの着用が基本です。色は、黒やグレー、ネイビーなど、ベーシックかつシンプルなものを選んでください。
なお、病院見学に関しても、カジュアルな服装はNGです。「意欲が低い」と受け取られないよう、迷ったらとにかくフォーマルな服装にしてください。
2. 清潔感や身だしなみの乱れ
以下のような清潔感を欠く見た目は、第一印象を悪くし、悪評に直結します。
- 髪の寝ぐせ
- 無精ひげ
- 伸びた爪
- 派手なメイクやネイル
- 強い香水 など
また、面接は到着時から観察されています。控室や廊下も評価の対象のため、スマホをいじらず、姿勢を正して待機してください。
見た目は、短い面接時間のなかで採用側が「病院に合う人材か」を見極めるための重要な指標です。中身で勝負と思わず、第一印象の良さを徹底しましょう。
医師の面接でNGな言葉づかい・態度の例2選

医師の面接でNGな言葉づかい・態度は、以下の2つです。
- ぼそぼそ話す・目を合わせない
- 高圧的・横柄な態度を取る
1. ぼそぼそ話す・目を合わせない
目を合わせずぼそぼそ話すと、コミュニケーション能力が低いと見られてしまいます。
対策は、相手の目を見てハキハキ明るく話すことです。緊張してうまく話せなくても、結論から簡潔に話すことを忘れなければ、意気込みは確実に面接官へ伝わります。
緊張すると早口や小声になりがちな方は、ひと呼吸おいてゆっくり話すことを意識してください。
2. 高圧的・横柄な態度を取る
「威圧的で高慢な物言い」「椅子に深くもたれる」などの横柄な態度は、絶対にNGです。採用側に「患者やスタッフにも同じ態度を取るのでは」と受け取られかねません。
椅子には、背筋を伸ばして浅く腰掛けましょう。話すときは、謙虚かつ丁寧な言葉を選んで話してください。
また面接では、看護師や受付など、面接官以外への態度も見られています。誰に対しても、丁寧に接することを心がけましょう。
医師の面接でNGな話題・発言の例5選

医師の面接でNGな話題・発言は、主に以下の5つです。
- 前職の悪口を言う
- ネガティブな退職理由を述べる
- 自分から年収の話を切り出す
- 採用条件を絞り込みすぎる
- 開業・退職を匂わせる
1. 前職の悪口を言う
前職の悪口・不満は、採用側にネガティブな印象を与えます。「当院でも何かあれば不満をぶつけるのでは」と、協調性の懸念を持たれてしまうのでNGです。
仮に前職で実際に問題があった場合でも、特定の人物や職場を一方的に非難するような発言は絶対に避けましょう。
面接官は「この人と一緒に働きたいか」を見ています。愚痴は人柄評価を直接下げるため、「前職ではここがうまくいかなかった、だからこの病院では実現したい」という形に変換して伝えるのがおすすめです。
2. ネガティブな退職理由を述べる
退職理由をそのままネガティブに語ると「当院でも同じ理由で辞めるのでは」と懸念されます。
不満は「○○をもっと学びたい」「△△に注力できる環境で働きたい」と、実現したいことに言い換えましょう。次に何を実現したいかに焦点を当てることが大切です。
たとえば「急性期の激務がつらい」という本音は、次のように言い換えられます。
現職の急性期病院では幅広い症例を経験できましたが、今後はより腰を据えて、患者さん一人ひとりとじっくり向き合う診療に注力したいと考えるようになりました。
○○の体制が整った御院であれば、これまでの経験を活かしながら、自分が目指す医療を実現できると考え、転職を決意いたしました。
転職回数が多い医師の方は「より自身の技術を発揮しやすい環境を求めて応募した」と、一貫した軸で説明するのがおすすめです。なお、医局人事による異動は転職回数に含まれないため、その旨は把握しておきましょう。
3. 自分から年収の話を切り出す
面接で自分から待遇・年収を切り出すと「条件で後から揉めそう」と悪印象を与えます。
待遇は、基本的に先方から切り出されるのを待つのが無難です。どうしても確認したい場合は、クッションとなる言葉を添えて「確認」にとどめましょう。
たとえば、どうしても当直回数を確認したい場合は、次のように尋ねるとよいでしょう。
御院の診療体制について、大変勉強になりました。差し支えなければ、入職後のイメージを具体的に持ちたく、当直の頻度について教えていただけますでしょうか。
条件交渉は面接の場で行わず、内定後か転職エージェント経由で進めるのが正解です。エージェント経由であれば、角を立てずに条件交渉を代行してもらえます。
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4. 採用条件を絞り込みすぎる
面接の際に条件を絞り込みすぎると、権利主張が強い印象を与えます。採用側は柔軟性・協調性を重視するため、できない理由の列挙は評価を下げる原因となります。
譲れない条件があっても面接では「貢献したいこと」を主役にし、条件はあとで交渉しましょう。
ポイントは「○○に注力したい」とやりたいことで条件を表現することです。同じ希望でも、ポジティブな印象を与えられます。
条件の細かいすり合わせは、面接後にエージェントを介して進めるのがおすすめです。
5. 開業・退職を匂わせる
曖昧に開業・退職する予定を匂わせることは、採用側に不安を与えるので注意が必要です。
医師の採用・教育には多額のコストがかかります。そのため、短期離職の可能性がある医師は、採用側としても極力採用を避けたいと考えます。
具体的な開業や退職の予定がないなら「現時点では考えていない」と答えるのが適切です。将来の展望は語りつつ、短期離職を連想させない伝え方を意識してください。
たとえば「将来的に開業の予定はありますか?」と問われた場合は、次のように答えるとよいでしょう。
現時点で開業の予定はございません。御院で○○の症例経験を積みながら、ゆくゆくは専門外来の立ち上げや若手の指導にも携わり、組織の一員として長く貢献していきたいと考えております。
その病院を軸にした中長期的なキャリアプランを提示できれば「この先生なら長く定着してくれそう」という安心感を与えられます。
医師が面接で聞かれやすい三大質問へのNG例と正しい答え方

医師が面接で聞かれやすい質問のうち、とくに対策しておきたいのが「経歴」「志望動機」「転職理由」の三大質問です。それぞれのNG例と正しい応え方の例を解説します。
1. 経歴
経歴を聞かれた際のNG例は、以下のとおりです。
- 職歴を時系列に並べるだけで終わる
- 転職回数の多さを聞かれて言葉に詰まる
経歴は事実の羅列ではなく、応募先で活きる経験を中心に語るのが正解です。具体的には、以下の2点を意識しましょう。
- 「○○の症例を年間△件」「○○を単独で対応」など、客観的な数字と自立度で即戦力としてのアピールをする
- 転職回数が多く見える場合は、医局人事による異動が転職回数に含まれない旨を明確に伝える
これを踏まえた正しい応え方の例文を、以下に掲載します。
初期研修の修了後は、医局人事で○○病院や△△病院へ異動しながら、消化器内科を中心に経験を積んでまいりました。現在は上部・下部内視鏡を年間○件担当し、ESDも単独で施行しております。御院でも、これまでの内視鏡治療の経験を活かし、即戦力として診療に貢献できると考えております。
このように、経歴を「応募先でどう活きるか」につなげて語ると、単なる職歴紹介で終わらず、即戦力性が伝わります。
2. 志望動機
志望動機を聞かれた際のNG例は、以下のとおりです。
- 「家から近いから」と立地だけを理由にする
- 「年収が高いから」と待遇だけを理由にする
志望動機は、応募先の理念・診療方針・地域での役割と、自分の経験の接点で語りましょう。説得力を持たせるには、以下の準備をしておくことが大事です。
- 経営方針や地域医療構想などを公的ホームページなどで事前に調べておく
- 「自分がどう活躍できるか」「ここでなければならない理由」を具体的に整理しておく
これを踏まえた正しい応え方の例文を、以下に掲載します。
御院が地域の中核病院として、消化器がんの内視鏡治療に力を入れておられる点に強く共感いたしました。私はこれまで上部・下部内視鏡やESDを数多く担当してまいりましたので、その経験を御院の内視鏡診療で直接活かせると考えております。地域のがん医療を支える一員として、長く貢献していきたいと思い、志望いたしました。
応募先起点+自分起点で組み立てることで、定着性・本気度の伝わる志望動機になります。
3. 転職理由
転職理由を聞かれた際のNG例は、以下のとおりです。
- 「人間関係が最悪で」と現職の欠点を挙げる
- 「上司が…」と特定の人物を責める
欠点を並べると、採用側に「当院でも同じ理由で辞めるのでは」と懸念されます。不満は「○○をもっと学びたい」「△△に注力できる環境で働きたい」と、実現したいことに変換しましょう。
正しい応え方の例としては、以下のようになります。
現職の一般内科では幅広い症例を経験できましたが、次第に専門である消化器内視鏡の分野に、より深く注力したいと考えるようになりました。現職では治療内視鏡の症例が限られていたため、ESDなどの高度な内視鏡治療に力を入れておられる御院で、専門性を磨きながら腰を据えて貢献したいと考え、転職を決意いたしました。
ネガティブな本音も前向きで一貫した軸に変換して伝えることが、転職理由を語るうえでのポイントです。
NG発言の言い換え例をビフォーアフターで紹介

面接での受け答えは、「不満」を「実現したいこと」へ、「条件要求」を「貢献意欲」へと変換するのがポイントです。
以下の表で、具体的な言い換えの仕方を押さえてみてください。
| 質問テーマ | NG発言(Before) | 言い換え(After) |
|---|---|---|
| 退職理由 | ・「前の職場は人間関係が最悪で…」 ・「医局の人事に振り回されて…」 | ・「前職では急性期で多くの経験を積めましたが、今後はより患者様一人ひとりと向き合う時間を確保したいと考えました」 ・「〇〇の専門性を深めたいと考えており、それが実現できる御院の体制に魅力を感じました」 |
| 待遇・給与 | ・「年収はいくらですか?前職より上げてほしいです」 | ・「本日は御院の診療方針について深く理解できました。ぜひ〇〇の分野で貢献したいと考えております」 ・「詳細な条件面については、エージェントを通じて事前にすり合わせをお願いしております」 |
| 勤務条件 | ・「体力的に自信がないため、当直はできないかもしれません…」 | ・「日中の〇〇外来や手術に最大限のパフォーマンスを発揮し、御院の収益や地域医療に貢献したいと考えております」 ・「育児のため当直は難しいですが、その分、日中の〇〇業務や若手指導でしっかりカバーいたします」 |
| 将来の展望 | ・「2、3年経験を積んだら、開業するかもしれません」 | ・「現時点で開業の予定はなく、組織の一員として御院に長く貢献したいと考えております」 ・「将来的には〇〇の分野で中核を担い、若手の指導にも携わることで病院全体の質向上に寄与したいです」 |
| 逆質問 | ・「特に質問はありません」 ・(HPを見れば分かるような基本的なこと) | ・「私が配属される予定の〇〇科において、今後5年間で最も期待されている役割は何でしょうか?」 ・「御院が注力されている〇〇の取り組みについて、私の△△の経験はどのように活かせそうでしょうか?」 |
言い換えは丸暗記ではなく、自分の経験に合わせて変換し、自然に話せる状態にしておきましょう。
条件交渉はなるべく転職エージェントに任せるのがおすすめ

注意したいのは、待遇や勤務形態の希望を言うこと自体がNGなのではなく、面接の場で自分から切り出すのがNGだという点です。
よって、面接では医療への熱意・貢献を伝えることにフォーカスし、生々しい条件交渉はエージェントを介して行うのがおすすめです。
Dr.転職なびが実施した調査でも、エージェント利用者の90.6%が「転職失敗の回避に役立った」と回答しています。
Q:転職の失敗を防ぐうえで、転職エージェントの利用は有用だと感じましたか?

「面接では貢献を示し、交渉はプロに任せる」という役割分担で、好印象を残しつつ自分の希望を通すチャンスが生まれます。
エムステージエージェントでも、応募先のリサーチから条件交渉の代行まで受け付けているので、ぜひお気軽にご相談ください。
医師の面接NGに関するよくある質問

医師の面接NGに関して、よくある質問にお答えします。
逆質問でしてはいけないことは?
以下のような質問を何度も繰り返すと権利主張が強いタイプ、あるいは真面目さがないと判断され、評価が下がってしまいます。
- 休日や残業など待遇について
- 公式サイトを見れば分かる基本情報
- 面接中にすでに質問されたこと
逆質問には経営方針や地域での役割、期待される役割などの前向きな質問を用意しておきましょう。
他院も受けていると正直に言うのはNG?
複数応募は一般的なので、正直に伝えて問題ありません。
ただし「御院が第一志望」という意欲は明確に添えましょう。くれぐれも、他院を引き合いに出すような言い方はNGです。
緊張で「えっと」が多いのはNG?
多少の言いよどみは、評価に影響しません。ただし、多用すると自信なく見える点に注意しましょう。
有効な対策は、結論を先に言ってから理由を述べることです。話の型を決めておくと、言いよどみが減ります。
面接で年収や当直のことをいっさい聞いてはいけない?
禁止ではありませんが、自分から繰り返し切り出すのは避けましょう。確認は、先方から切り出されるのを待つか、クッションとなる言葉を添えて最小限にとどめます。
細かい条件交渉をする際は、エージェントを経由するのがおすすめです。
病院見学のときのNG行為はある?
病院見学も実質的な評価の場であるため、面接と同様に以下のNG行為に注意してください。
- ラフ過ぎる服装で行く
- 看護師や受付に横柄な態度を取る
- 待遇についてしつこく聞く
一方、外来症例や当直の繁忙度など、業務の実態を確認する質問は「意欲がある」と捉えてもらえます。
【まとめ】医師面接のNGは対策すれば回避できる|自信がない方は転職エージェントと対策しよう

医師の面接で合否を分けるのは、スキルよりも「協調性」と「定着性」です。面接のNGを回避するには、以下2つの要点を押さえましょう。
- NGな言動を潰し、不満は「貢献意欲」へポジティブに言い換える
- 年収や当直などのシビアな条件交渉は面接で出さず、エージェントに任せる
この役割分担を徹底するだけで、通過率は大きく高まります。
「エムステージエージェント」では、事前の面接対策や言い換えの練習から、ご自身では切り出しにくい条件交渉の代行まで一貫してサポートいたします。
面接に少しでも不安を感じている先生は、ぜひ以下のフォームからお気軽にご相談ください。